太陽の塔の内部公開で分かった岡本太郎からのメッセージ

太陽の塔の内部公開

太陽の塔の内部の一般公開が先月開始され、早速行ってきました。

太陽の塔の内部公開はネットや電話からの完全予約制で、
現時点では予約ができる4ヶ月先までの枠はほぼ完売しているような状態です。

太陽の塔の内部は残念ながら撮影禁止でしたが、
色々な意味でやっぱり岡本太郎さんはすごいなーと感じました。

そもそも太陽の塔って?

大阪万博と太陽の塔

太陽の塔は、1970年に開かれた大阪万博のシンボルともいえる建造物です。

万博のテーマ館のプロデュースを任された岡本太郎さんが造形したもので、
「EXPO’70」に因んで塔の高さは70mもあります。

太陽の塔は当初は万博後に取り壊される予定でしたが、
撤去反対の署名活動によって生き残り、1975年に永久保存が決定されました。

太陽の塔の3つの顔

太陽の塔の正面には金色の「未来」の顔、中央に「現在」の顔、
裏面には「過去」を表す黒い太陽が描かれています。

平成28年には2日間限定で倍率160倍500名の限定公開がされましたが、
内部の一般公開は万博閉幕からの実に48年ぶりになります。

太陽の塔の内部の一般公開について

太陽の塔の内部公開のチケット
開館時間 10時~17時
入館 電話、ネットによる完全事前予約制
入館料 大人700円(別途、万博記念公園入園料250円が必要)
小中学生300円(別途、万博記念公園入園料70円が必要)
観覧時間 約30分の入れ替え制

入館時に16名ほどのグループに分けられて、グループ単位で見学します。

生命の樹ゾーンでは、階段を登りながら41mの生命の樹を見学できます。
各階ごとにそれぞれの時代の生物を近くで見学することができ、
各階段の踊り場ではスタッフによる簡単な解説もあるのでお聞き逃しなく!

各踊り場で説明を聞いた後にその場で見学できるのはほんの数分で、
あとは階段を上りながら見学する形になります。

すべてを含めて30分という時間割があるので仕方ありませんが、
ぼーっとしていると一瞬で終わってしまうのでご注意下さい(笑)。

車いすの方、乳幼児、歩行が困難な方が利用できるエレベーターは事前予約が必要です。

太陽の塔の3つの見所

地底の太陽

地底の太陽

万博当時も地下展示されていた地底の太陽の復元が公開されています。
人間の根源的な精神世界や心の源を表す顔とのこと。

万博当時は沢山の仮面と神像が融合する呪術的な空間だったらしく、
今回もいくつかの仮面と一緒に展示されていました。

48年ぶりとなる内部公開では「再現」ではなく「復元」がされ、
太陽の塔の第4の顔が見事に甦っています。

地底の太陽は大阪万博後に行方不明になり、一般公開に向けて復元されました。

太陽の塔の腕部分

太陽の塔の腕の内側のイメージ

太陽の塔の腕の内部のイメージではこんな感じです。

万博当時、右腕部分は非常口の階段に、
左腕部分は空中展示があった大屋根に続くエスカレーターが通っていたそうです。

等間隔に綺麗に組まれた鉄骨が鮮やかにライトアップされ、
それはそれは幻想的で思わず吸い込まれそうになるほど美しかったです。

生命の樹

生命の樹

生命の樹は、単純な生命の進化を表した模型ではなく、
40億年受け継がれてきた生命のエネルギーを表現した作品です。

色鮮やかな樹木を見ると、色々な生物を発見できます。
一番下にはアメーバなどの原生生物がいて、三葉虫、魚類、恐竜、
哺乳類、最後はクロマニヨン人まで生命が受け継がれていきます。

進化の過程ではなく原生生物からの生命のエネルギーを表した作品で、
生命の樹には岡本太郎さんのメッセージが含まれています。

岡本太郎さんが伝えたかったこと

1970年といえば高度経済成長の円熟期で、
大阪万博のテーマは「人類の進歩と調和」でした。

企業の展示館では電気自動車やコードレス電話、動く歩道、
ウォシュレットなど誰もが明るい未来を夢見てイケイケだった時代。

そんな時代に岡本さんは「産業的には進歩しても人類は進歩なんかしていない」
「人類は機械の奴隷になっている」と万博のテーマに異議を唱えています。

生命の樹は、岡本太郎さんの万博へのアンチテーゼでもあったわけです。

ただ、当然ながら「万博をぶっこしてやろう」という悪意ではなく、
そこには「調和=ぶつかりあいから生まれるもの=ベラボーな像を作ってやろう!」
という岡本太郎流の芸術表現から生まれたものです。

『今一度、生命の源であり、何のしがらみも束縛もない単細胞生物時代を思い出せ!』

という岡本太郎さんのメッセージが伝わってきます。

現代のニッポンの姿を見抜いていた岡本太郎

今でこそ都会疲れや機械疲れをする考え方が理解されつつあり、
例えば田舎暮らしをしたり、古き良き時代に思いを馳せる人もいます。

しかし、皆が浮かれていた1970年の段階でそれに気付いて、
原点回帰の警鐘を鳴らしていた岡本太郎さんはやっぱりスゴい!

芸術家・岡本太郎や文豪・三島由紀夫には、
半世紀も前に既に現在のニッポンの姿が見えていたんだと思います。

太陽の塔の内部公開

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